朝ドラ「まんぷく」、面白くて大好きです!
そして、試行錯誤の末、萬平さんが発明した「まんぷくラーメン」をパクった会社「テイコー食品」と社長の猿渡ってムカつきますよね!
実は、史実でも日清食品の「チキンラーメン」は、パクられて大変な時があったのですが・・・
テイコー食品のモデルとなった会社とは?
史実ではどうだったのか、調べたら大変なことが分かってしまいました!
もくじ
テイコー食品のモデルは日華食品ってウソ?!
ネットで検索すると、まんぷく食品の「まんぷくラーメン」をパクって
特許まで申請して萬平こと安藤百福さんを手こずらせたのは
「日華食品」である…と書かれたものを目にしました。
グーグルマップに表示された「日華食品」の口コミに、早くも悪口が書き込まれています!
でも!
もっと調べてみると、意外なことが分かったのです!!!
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チキンラーメンをパクったのは日清食品?!
歴史をひも解くと、日清食品のチキンラーメンより以前から、即席ラーメンは存在しました。
おまけに、油で揚げてお湯で戻すタイプのラーメンも存在しました。
更に、味付け麺も、既に発明されていたのです!!!
では、年代ごとに発明されたチキンラーメン的な麺について紹介します。
チキンラーメンまでの歴史
- 1736~1795年(現在の中国にあった「清の国」の乾隆帝時代)
広州に住む伊乗紋(人名)が、卵で小麦粉を練って作る「伊府麺(イーフーメン)」、別名「伊麺(イーメン)」を発明。
「伊府麺(イーフーメン)」は、ゆでた面を油で揚げた後、お湯をかけてふやかしてから食べます。
油で揚げた麺は保存に適していて噛み応えもあって美味しいそうです。
-
1953年
千葉県の村田製麺所(現在は都一株式会社という社名)が、ちぢれ麺の製法を発明。特許も取得。 - 1955年
三重県の松田産業(現在はおやつカンパニーという社名)が日本初の即席めん(インスタントラーメン)「味付中華麺」を発売。→売れなかったみたいです。( ;∀;)「味付中華麺」の端切れから、「ベビースターラーメン」が誕生!
- 1956年
大阪の阿倍野で中華料理店を経営していた長国文さんが、作った即席ラーメンが、第一次南極観測隊の食料として南極に持ち込まれた。
- 1958年
長国文さん(会社名:東明商行)インスタントラーメン「長寿麺」を発売。
登山が好きだった長国文さんは、登山の食事にと考えたようです。 麺を油で揚げた後、スープに浸して味をつけたインスタントラーメンでした。 - 1958年
大阪の大和通商という会社から、「鶏糸麺」というインスタントラーメンが発売された。「鶏糸麺」は、蒸した中華麺を金網の籠に詰めてラードなどの油で揚げたインスタントラーメン。
お湯をかけて食べます。 - 1958年8月25日
日清食品の創業者・安藤百福さんが「チキンラーメン」を開発・発売。
※この時代は、既に多くの会社が即席ラーメンを販売していた。 - 1958年12月18日
東明商行の張国文さんが、長寿麺の「味付乾麺の製法」について特許を出願しました!東明商行の特許の登録完了前に、日清食品が2,300万円で買い取りました。(買取確定は1961年?)
※安藤百福さんが張国文さんに、「同じような製麺技術なので、一本化して粗悪品が出回るのを防ごう!」と提案したと言われています。 - 1959年1月22日
安藤須磨さん(ブシムスこと鈴さんのモデル)が「即席ラーメンの製造法」について特許出願 - 1961年9月20日
日清食品が「チキンラーメン」の商標登録できた。 - 1962年12月24日
「鶏糸麺」を販売していた大和通商が、特許侵害で日清食品の製造停止仮処分を求めた。 日清食品が「味付乾麺の製法」と「即席ラーメンの製造法」の特許取得完了。
6月21日 大和通商が日清食品の特許は無効だと訴えた。12月24日 大和通商が日清食品の製造停止を訴えた。(理由は特許侵害)
- 1963年8月
東洋水産が「マルちゃん・たぬきそば」を発売。4月22日 「鶏糸麺」の大和通商が著作権侵害で日清食品を訴えた。→却下された。
- 1964年9月17日
社団法人日本ラーメン工業協会(後に日本即席食品工業協会となる)3月16日 日清食品がエース食品の特許「即席中華めん製造法」を譲り受ける。
- 1970年
日清食品が三菱商事と味の素との協力により、アメリカに進出。 - 1976年以降
東洋水産が日本でも大人気だった「マルちゃん」ブランドのインスタント麺をアメリカで販売しようとすると、日清食品から特許侵害で訴えられた。日清食品の言い分
東洋水産がアメリカにある日清食品の会社「日清フーズ」から
社員を引き抜いて企業秘密を盗んだ。
あれ?
これって、まんぷく食品がテイコー食品にされたことと一緒?!
ということは・・・
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結論:テイコー食品のモデルとなった会社とは
史実を調べてみると、朝ドラ「まんぷく」でまんぷく食品から社員を引き抜いたテイコー食品のモデルとなった会社は・・・
日清食品!
まさかのまさかですね!
結局、史実では東洋水産は日清食品から社員を引き抜いていなかったけど
ドラマでこの展開はヤバいですね。
しかも油で麺を揚げるとか
味付け麺とか・・・
安藤百福さんの日清食品より、ずっと前から発明されていたという事実。
因みに「てんぷら」から発想を得て、チキンラーメンが発明されたというのは
近年になってから、安藤百福さんが言いだしたとも言われてるので、真実は闇の中です。
因みに、
日清食品は東洋水産を訴えた時
「あいさつ料、1億円を払ったら許してあげる」
と申し出てきたそうです。
東洋水産は
「なぜ1億円払わないといけないのだ?!
あいさつ料、1億円払えって言われたことを、世間に公表してやる!」
と言ったところ、日清食品は引き下がったといいます。
余談ですが、アメリカでも南米でも、インスタントラーメンといえば
東洋水産の「maruchan」です。
私も海外に住んでいる時は、よくお世話になりました。
朝ドラ「まんぷく」、大好きなのに…まさか逆だったとは、驚きました。
そして日清食品の現在は・・・
日清食品の現在
2013年から2015年まで
日清食品はサッポロ一番で有名な「サンヨー」を特許侵害で訴え、裁判をしていました。
インスタント麺の「ストレート麺」の製法の特許について
サンヨーが日清と同じような商品を作っていたことで裁判が起きたのです。
サンヨーは、「見た目は同じようでも、作り方が違う!」と主張していました。
裁判の結果、サンヨー側は無言。
日清食品側は、「サンヨーが特許侵害を認めた。」と言っています。
「サンヨーが特許侵害を認めた」ことが事実かどうかわかりませんが
サンヨーの人気ストレート麺「麺の力」は、既に製造されていません。
ということは、裁判で勝ったのは日清食品なんですね。
今後もいろいろなメーカーがインスタントラーメンを発売するでしょう。
今度から新発売のインスタントラーメンを食べる時は、製造している会社をチェックしてみようと思います。