日本には活火山が111もあり、そのうち気象庁が噴火を警戒して24時間常時観測している火山は50もあります。
2018年1月23日、草津白根山の本白根山(群馬県)のスキー場で噴火による被害が出てしまい、改めてスキー場などのリゾート地から近い活火山について知っておきたいと思い、東北地方の活火山近くにあるスキー場を調べました。
活火山が近いスキー場【関東・中部地方】火山の名前と付近のスキー場まとめ
もくじ
岩木山
岩木山(いわきさん)は青森県弘前市~西津軽郡鰺ヶ沢町にある山です。
青森県の最高峰で、標高は1,625 mの火山です。
最近の火山活動は、
1986(昭和61)年 地震 3月2日。南西山麓で地震多発、最大M4.5。
2017年 火山活動に特段の変化はなく、静穏に経過しました。
出典:気象庁ホームページ
この岩木山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 青森スプリング・スキーリゾート
- そうまロマントピアスキー場
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秋田焼山
秋田焼山は「あきたやけやま」と読みます。
秋田県の北東部にある山で、鹿角市と仙北市と境目にある活火山。
別名「熊沢山」、「硫黄山」とも言います。
最近の火山活動は、
2011(平成23)年3月~4月 地震多発 東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)以降、山頂の南南西約10kmで地震活動が活発化。
2017年 地震活動、噴気、地殻変動に特段の変化はなく、火山活動は静穏に経過しました。
出典:気象庁ホームページ
この秋田焼山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 秋田八幡平スキー場(5km以内)
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岩手山
東北地方にある岩手山(いわてさん)。
岩手県の奥羽山脈北部にあります。
標高2,038mでとっても美しい成層火山。
最近の火山活動は
2011(平成23)年 地震 3月。東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)以降、山頂の西北西約10kmで地震活動が活発化。
2017年 地震活動は概ね低調に経過しました。噴気、地殻変動に特段の変化はなく、火山活動
は概ね静穏に経過しました。
出典:気象庁ホームページ
この岩手山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 八幡平リゾートパノラマスキー場
- 八幡平リゾート下倉スキー場
- 網張温泉スキー場
- 雫石スキー場
秋田駒ヶ岳
秋田県仙北市と岩手県岩手郡雫石町にまたがる秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)は、標高1,637mの活火山です。
十和田八幡平国立公園の南端に位置します。
高山植物の豊富で登山でも人気の山なのです。
最近の火山活動は
2011(平成23)年3月 地震 東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)以降、山頂付近から北側約5km以内の範囲で地震活動が活発化。3月21日04時48分M2.6(震度1)。
2017年 9月14日に火山性地震を227回観測し日別地震回数は観測開始以降最多となりました。女岳の山頂付近では、地熱域が引き続き確認されていますが、噴気、地殻変動に特段の変化は認められませんでした。
出典:気象庁ホームページ
この秋田駒ヶ岳の近くにあるスキー場はこちら⇩
- たざわ湖スキー場(本当に近い)
- 雫石スキー場(ちょっと離れているけど岩手山も近い)
蔵王山
東北地方の中央で南北に伸びる奥羽山脈の主峰、蔵王山。
主峰の熊野岳は標高1,841mです。
頂上には御釜という美しいカルデラ湖があり、夏でも人気の観光名所です。
最近の蔵王山の火山活動は
2013(平成25)年 地震・火山性微動 1月に火山性微動を初めて観測。年内に14回の微動が発生した他、低周波地震を含む地震回数も増加。
2017年 火山性微動が2回発生しましたが、火山性地震は少ない状態で経過し、噴気活動や地殻変動にも大きな変化はみられませんでした。
2018年1月30日 <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
蔵王山では、1月 28 日及び 30 日に火山性微動が観測されました。坊平観測点では山頂の南方向が隆起する地殻変動が継続しています。
火山活動に高まりがみられますので、今後の火山活動の推移に注意してください。
噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)の予報事項に変更はありません。
出典:気象庁ホームページ
この秋田駒ヶ岳の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 後見ゲレンデ
- すみかわスノーパーク
- みやぎ蔵王えぼしリゾート
- 蔵王ライザワールド
- 白石スキー場
- みやぎ蔵王白石スキー場
- 蔵王猿倉スキー場
- 蔵王温泉スキー場
↑山頂に近いのでは?と思うスキー場から並べてみましたが、連山なので油断は禁物。
追記
新たに気象庁から発表がありました。
平成30年1月30日14時38分 仙台管区気象台
<蔵王山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
小規模な噴火の可能性。想定火口域(馬の背カルデラ)から概ね1.2km
の範囲で警戒してください。
<噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)
に引上げ>
出典:気象庁ホームページ
引き続き注意していきたいですね。
スキーの予定のある方は、随時気象庁のデータを見れるようにしておいて下さい。
吾妻山
吾妻山(あづまやま、あづまさん)もしくは吾妻連峰(あづまれんぽう)。
場所は山形県と福島県の県境に沿うように、東西に伸びています。
最高峰の西吾妻山は標高2,035メートル!
日本百名山にも挙げられていますが、火山群ですから危険な美しさでもあるのかも…
最近の吾妻山の火山活動は
2008~11(平成20~23)年 地震、地殻変動、噴気 噴気活発。11月11日以降。場所は大穴火口。
11月11日、1977年から1979年にかけて盛んな噴気活動以降、噴気のみられなかった1977年火口から突然噴気が噴出を開始。 噴気の高さは300m、噴気孔下の斜面に流れて堆積した火砕物、大穴火口壁面やその周囲に降下堆積物がみられた。 浄土平で噴気音が聞こえ、地震活動やや活発化。二酸化硫黄放出量300 ton/day 。 GPSによる地殻変動観測で、大穴火口付近で局所的な膨張を示す微小な変化を観測。 2009年1月、噴気孔周辺に硫黄の付着物で雪面が黄色に変色。6月には噴気、地震活動ほとんど収まる。10月から噴気ふたたび活発化。 2010年1月に微動発生、5月の微動発生後に噴気孔の周辺で硫黄の燃焼がみられた。噴気はその後消長を繰り返し高さ700mが最高。 噴気の色は青味に見える日あり。二酸化硫黄の放出は100 ton/day 程度で続いている。
2017年 大穴火口付近の熱活動が継続しています。地震活動、噴気活動に特段の変化はありま
せんでした。地殻変動では大穴火口を囲む基線で縮みの傾向がみられました。
出典:気象庁ホームページ
・・・2011年までってことは、東北の震災以降静かになっているってことでしょうか。
でも油断は禁物。
この吾妻山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- グランデコスノーリゾート
- 横向温泉スキー場
- 箕輪スキー場
安達太良山
福島県中部に位置する安達太良山(あだたらやま)。
高山植物や温泉で人気の山です。
最近の安達太良山の火山活動は
1998~2003(平成10~15)年 熱、噴気、泥水噴出 地熱活動が活発化。1999年4月27日に沼ノ平中央部で泥水の噴出を確認。沼ノ平の噴気が一時的に高さ300mの噴気を観測した他、2001(平成13)年9月の現地観測では新たな噴気孔を確認するなど、噴気活動が活発化。
2017年 地震活動、噴気、地殻変動に特段の変化はなく、火山活動は静穏に経過しました。
出典:気象庁ホームページ
20年前のことですが、1997年9月に沼ノ平火口内で火山ガスにより4名が亡くなりました。
この安達太良山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 箕輪スキー場
- 横向温泉スキー場
- 沼尻スキー場
- 二本松塩沢スキー場
- あだたら高原スキー場
磐梯山
福島県耶麻郡猪苗代町・磐梯町・北塩原村にまたがる磐梯山(ばんだいさん)のまたの名は、会津富士(あいづふじ)、会津磐梯山(あいづばんだいさん)。
登山でも人気の百名山の一つです。
最近の磐梯山の火山活動は
2001(平成13)年 地震 地震活動やや活発。山頂付近の浅いところを震源とする低周波地震、超長周期地震、深部低周波地震、火山性微動も引き続き発生。5月以降は地震活動も低下した。
2017年 8月に火山性地震が一時的に増加しましたが、地震活動は概ね低調で、噴気活動及び
地殻変動にも特段の変化はみられませんでした。
出典:気象庁ホームページ
この磐梯山の近くにあるスキー場はこちら⇩
- 裏磐梯スキー場
- 星野リゾート 猫魔スキー場
- 星野リゾート アルツ磐梯
- 猪苗代リゾートスキー場
- 猪苗代スキー場
最後に
東北地方の活火山が近いスキー場をまとめてみました。
日本は温泉だらけで、活火山もとっても多くあります。
ここで紹介したスキー場が危険なのではなく、活火山が予測不可能なのが怖いのですね。
自分が行きたいスキー場の近くに、活火山があるかどうか、活火山なら観測情報を事前に見ておく、緊急の連絡先、避難場所を確認しておくなど「活火山の近くにいる」という意識は持っていたいと思いました。