村上ファンド・村上ファンド事件を「分かりやすく解説」判決や事件後の村上世彰氏は?

経済系の事件、難しいですよね。

分かる人にはわかる。わからない人にはさっぱり!

最近、旧村上ファンド出身者の会社が東芝の筆頭株主になったのですが…

村上ファンドって何だっけ? 

村上ファンド事件とは?

経済系の専門用語無しでまとめてみます!

村上ファンドってどんな会社だった?

「村上ファンド」とは・・・

村上ファンド(むらかみファンド)とは、元通商産業省官僚の村上世彰、元野村證券次長の丸木強、元警察庁官僚の滝沢建也らが率いていた、投資、投資信託、企業の買収・合併に関わるコンサルティングを行っていたグループの通称である。
中核となる企業は、株式会社M&Aコンサルティングや株式会社MACアセットマネジメントであった。 
出典:wikipedia

創業メンバーが強烈ですね。

  • 村上世彰(むらかみよしあき)…元通商産業省官僚
  • 丸木強…元野村證券次長
  • 滝沢建也…元警察庁官僚

村上ファンド創業者の村上世彰氏のプロフィールもポイントです。

村上世彰氏のプロフィール

  • 生年月日:1959年8月11日(現在58歳)
  • 出身地:大阪市
  • 出身中学・高校:灘中学校・高等学校
  • 出身大学・学部:東京大学法学部(1年浪人あり)
  • 大学卒業後の進路:通商産業省(現経済産業省)~1999年

村上世彰氏の父親は、在日台湾人で(台湾人とインド人のハーフという噂アリ)、華僑の貿易商だったこともあり、小学生の時から株を始めたそうです。

本当かなー?

ともかく、灘中学入学して、1年浪人したとはいえ、東大法学部卒業!

あ、「東大法学部卒業」って、最近色々問題起こす人が多いので、微妙な経歴に感じちゃいます(;´∀`)

通産省で、多くの日本経済界のトップに会い、1999年(40歳)に通産省を辞めて企業しました。

村上世彰氏は、とにかくよく喋る人で、テレビで喋る姿を見ていても、頭の回転が早んだろうなぁーと感じさせました。

そして世間は彼を「物言う株主」と呼んだのです。

村上ファンドが生まれたのはいつ?

村上ファンドは、1999年に通産省をやめた村上世彰氏が作った会社と言えると思います。

村上ファンドの中身は、

  • 株式会社M&Aコンサルティング(代表取締役は丸木強氏(2006年5月24日まで村上世彰氏)
  • 株式会社MACアセットマネジメント(代表取締役は岡田裕久氏)
  • 株式会社エム・エー・シー(代表取締役は村上世彰氏)

からできていました。

村上ファンドってどんな会社だった?

村上ファンドは、敵対的TOBをする会社として、超有名な会社に育っていきました。

敵対的TOBとは・・・

ある会社の株を、相手の意向関係無しで、筆頭株主になり経営権を握ることを目的として公開買付けする行為です。

つまり合法的な、「買収」で「乗っ取り」ですね

イメージは、お金でやる将棋、みたいな。

買収された会社の社長の娘が、借金の方に水商売の店に売られそうなイメージ。←それは違う!

2003年には、村上ファンドは、フジテレビの筆頭株主のニッポン放送の筆頭株主になりました。フジテレビの親の親、つまりお祖父ちゃんみたいな。

2005年9月に、村上ファンドは、 阪神電気鉄道の株の26.67%を持ち筆頭株主になり、村上世彰氏、「地元の阪神電車、オレのもん!」って感じでしょうか!

村上ファンドは、様々な会社の株を、次々に買って、あちこちの大株主や筆頭株主になっていきました。

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村上ファンド事件ってどんな事件?

村上ファンド事件とは、2005年のニッポン放送の株をライブドアが大量に買った時に起きた事件です。

ニッポン放送の株を3分の1以上(35%)買い、突然筆頭株主になった堀江貴文氏率いるライブドアが、フジテレビの筆頭株主だったニッポン放送を乗っ取ろうとするのを国民は目の当たりにしました。

記者会見でも堀江貴文氏は、テレビ界や世間、マスコミに対して喧嘩腰で、超悪人に見えましたよ。

で!

その裏で、村上世彰氏は、ニッポン放送株を買ってたんです。

その少し前に村上世彰氏は、フジテレビの筆頭株主のニッポン放送の筆頭株主だったのですが、ニッポン放送が自分の会社より大きなフジテレビの筆頭株主だったおかしな状態をなんとか変えようとしていました。

といっても、善意でってわけではなく、村上世彰氏はニッポン放送の社外取締役になろうとしていたのです。

↑これは素人目に見て「乗っ取り」!

で、その中で、楽天に協力してもらおうとしたのですが断られました。

そして次に、村上世彰氏はライブドアと協議しながらニッポン放送の経営権を手に入れようとしたのですが・・・

ライブドアは、どこから資金を調達したのか、一気にニッポン放送の株を買い、筆頭株主になったのと同時進行で、村上世彰氏もニッポン放送の株を買ってたんですよ。

要するに、「村上世彰氏は、ライブドアのせいでニッポン放送の株価が上がるだろうとわかっている状態で、村上氏は大量のニッポン放送株を追加で買っていた。」

というのが、村上ファンド事件です。

村上世彰氏は、記者会見で容疑を認める発言をしましたが、逮捕後、結局容疑を否認。

でも2011年の裁判の結果は有罪で、

  • 懲役2年(執行猶予3年)
  • 罰金:300万円
  • 追徴金:約11億5000万円

という判決がでました。

こちらがその時のニュースです。

村上世彰氏は裁判で、会社を潰さないために逮捕直前は自分が罪をカブる嘘をついたけど、本当は無罪だ!と容疑を認めなかったんです。

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村上ファンド事件後の村上世彰氏

普通の人なら、これで「オレの人生終わった!」と思いますよね。

でも村上世彰氏は、裁判で有罪になった同年、お兄さんがシンガポールで作った会社の役員になってね。

2013年からは、個人投資家としてブイブイ言わせ始めました。

2015年には、完全に元通り。6月に黒田電気(電子部品商社)を買収。

その後、同年11月に、相場を操作したということで、また注目されちゃって・・・強制捜査されました!

そして今、旧村上ファンドの出資者が設立した「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」という会社が、東芝の株を買い集めて、現在筆頭株主になっています!!!

村上ファンド事件、まだまだ続く!?