ひまし油をアトピーに塗ると効果がある?効果の根拠・否定派の理由とは

アトピー性皮膚炎に、「ひまし油」って効果があるのでしょうか?

効果があったとブログに書いている人はいますが、なぜ「ひまし油」が良いのか…その効果の根拠とは?

一方、「ひまし油はアトピーへ効果ない」と言う人が主張する理由とは何でしょう?

本当にひまし油がアトピーに「効果がある」のか、双方の意見から考えてみました。

ひまし油がアトピーに効果があったという人の主張

ひまし油がアトピーに効果があったと言っている人は、ひまし油の何がどう効果があると言っているのでしょう?

アトピーで乾燥した皮膚をひまし油が保湿する

アトピー肌は乾燥が敵!

昔からアトピーは保湿さえきちんとできれば、かなり改善されると言われています。

我が家の子供たちには効果はありませんでしたが、尿素とグリセリンと精製水だけで作る「美肌水」がアトピーに効果があるって言われていましたよね。

でも美肌水程度では、全然保湿力が足りません。

そこでオリーブオイルで保湿するのが流行った時期もありましたが、オリーブオイルはサラサラすぎて、保湿力が今一つでした。

その点ひまし油は、粘度が高い植物性の油なので、保湿力はオリーブオイルを上回るはず。

ひまし油の抗菌作用でアトピー肌を清潔にできる

昔からアフリカでもギリシャでも、ひまし油は皮膚に塗る外傷薬であり、飲み薬でもありました。

下剤として飲み薬になり、傷薬として肌に塗ったのです。

ひまし油の主な成分(87%)は、リシノール酸のトリグリセリドです。

飲み薬として使う場合、リシノール酸のトリグリセリド(脂肪酸とグリセリンが結合した普通の油のこと)が、腸で分解されて、リシノールが薬(下剤)として働くのですが・・・

肌に塗った場合の薬効として、いくつかのサイトで見つけた理由が

「ひまし油に多く含まれるリシノール酸が、抗菌性があり、抗炎症効果、鎮痛効果がある」というもの。

ただし、ひまし油に含まれているのは「リシノール酸のトリグリセリド」なので、肌の上でリシノール酸としての抗菌性や抗炎症効果が発揮されるのか、疑問に思いました。

グリセリドの状態でも「リシノール酸」としての特性は出るのでしょうか???

ひまし油のデトックス効果でアトピーの毒素を出す

ひまし油にはデトックス効果や、解毒作用があり、アトピーの毒を排出してくれる…なんて情報をちらほら目にします。

「デトックス」、「解毒」をひまし油で???

いったいどのような仕組みで「デトックス」、「解毒」できるのでしょうか。

ひまし油の「デトックス」、「解毒」の方法を広めたのは、アメリカ人霊能者のエドガー・ケイシーさん。(すでに亡くなっています。)

ケイシーさんは、透視能力を生かして病気の治療もされていて、その中で

「ひまし油は免疫系に効果がある。」

と説いたそうです。

そして「デトックス」、「解毒」の方法として、「ひまし油の温熱パック(温熱湿布)」をすすめていました。

だから、どういう仕組みでデトックスできるの?!と調べたのですが

人間の肌がひまし油を吸収できるのか、どういう仕組みで「デトックス」、「解毒」されるのか、科学的なことは結局わからずじまいでした。

理由は、科学者や医師が研究していないからっていうだけでしょうね。

もしかしたら「温熱パック」で内臓が温められて、良い効果があるのかもしれません。

ネット上「ひまし油の温熱パック」で、体調に何らかの効果があったという人もいるので

ひまし油にアレルギー反応しない人は、やってみても良さそうですね。

温かくて気持ちよさそう♪

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ひまし油はアトピーに効果がないという人の主張

ひまし油は「トウゴマ(別名:ヒマ)」という植物の種からとれる油です。

植物性の油脂の成分は、合成されたワセリンより複雑。

植物性とかボタニカルとか、天然って優しくてステキな響きですが…

天然だからこその危険もあるのです…。

ひまし油へのアレルギー反応でアトピーが悪化する可能性

アトピー性皮膚炎を発症している人は、アレルギー体質のことが多いです。

もしかしたら、ひまし油にアレルギー反応する場合があるかもしれません。

単純に肌に合わないって人もいるでしょうね。

昔から外用薬に使われていた「ひまし油」なので、アレルギーになりにくい油だと思いますが

「植物性=安全」ではないのです。

「ひまし油」を使って

  • 痒み
  • 発疹

などの症状が出たら、すぐに使うのをやめましょう!

「好転反応」とか「解毒」などの言葉に惑わされないで下さい。

そして初めて「ひまし油」を試すときは、いきなり大瓶を買わずに、少ない量で試してみると良いですね。

 

アトピー肌の保湿・抗菌作用・抗炎症効果ならひまし油でなくても良くない?

アトピー肌へのひまし油の効能として、抗菌作用や抗炎症効果などを期待するなら、医師の処方する薬の方が安全なのでは?

保湿はワセリンの方が効果あるよ?

という「ひまし油否定派(?)」の言い分です。

なるほど、それも納得です。

そもそも保湿効果はともかく、「ひまし油」の抗菌効果・抗炎症効果って、本当にあったとしても、かなり穏やかだと思うんです。

劇的に効果があったら、昔から消毒液として有名になるはず!

 

アトピー肌には、食中毒で有名な「黄色ブドウ球菌」が増殖している、といわれています。

「黄色ブドウ球菌」を抗菌する効果が、「ひまし油」にあるのか・・・

これを研究した結果があれば、「ひまし油」のアトピー肌への効果も期待できますよね!!!

因みに、黄色ブドウ球菌の増殖を食い止めるには、表皮ブドウ球菌を元気にするのが有効です。

表皮ブドウ球菌を元気にするには

  1. 殺菌成分入りの石鹸・ボディーソープをやめる。
  2. 保湿剤は無添加を使う。(防腐剤や殺菌剤・抗菌剤を含まないもの)
  3. グリセリンを含む保湿剤を使う。

反対に、やってはいけないことは

  1. 半身浴など長時間の入浴は✖
  2. ピーリングやスクラブは✖
  3. 垢すりは✖
  4. 洗いすぎは✖
  5. 石鹸やボディーソープの使い過ぎは✖
  6. 防腐剤入りの保湿剤は✖
  7. ニキビ用の殺菌成分入りの保湿剤は✖

要するに、表皮ブドウ球菌は

何もしないと元気になる!ってことです。

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ひまし油効果ありと主張する人が他にやったアトピー対策

ひまし油は、なんとなくアトピー肌に効果がありそうですが・・・

「ひまし油でアトピーが治った!」と言っている人は

たいてい、ひまし油以外にも並行して色々なことをやっています。

そこで、「ひまし油は効果あり!」と言っている人が、並行してやったアトピー対策をまとめます。

食事療法

アトピー性皮膚炎は肌だけの病気にあらず

治療は体質改善が基本!とは、よく聞く話です。

  1. 白砂糖を摂らない。
  2. 小麦グルテンを摂らない。
  3. ナス科の野菜を摂らない。
  4. 玄米を食べる。
  5. 動物性油脂を控える。
  6. 断食

などが基本ですね。

マクロビ的な、好き嫌いの分かれる食生活です。

あとは、食べ物でも人によって合う・合わないがあるので

食べてみて調子が良ければOKな食べ物という選び方をしている人もいます。

調子が良ければ、何を食べても大丈夫なのに

調子が悪いと、牛乳飲んだだけで顔がガサガサになります。

自分のお肌と相談しながら、食事を整えましょうね!

生活改善

アトピーに「ひまし油」を試している人たちは、そもそもアトピーを治すための情報を

常に収集しています。

そして宿便対策もしている人が多い!

腸内環境を整えることで、アトピー肌を改善しようということで

  • フルーツを食べる
  • 野菜をたくさん食べる
  • オイル(オリーブ油・ひまし油)を飲む
  • 乳酸菌を飲む
  • 温熱湿布
  • 断食

などを試して、日々腸内環境が改善するように頑張っています。

薬をやめる

多くのアトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚科に通っても治りません。

皮膚科に通って治っていたら、こんなに次から次に民間療法が出てきたりしませんよね!

私も皮膚科でもらった塗り薬も、飲み薬も効きませんでした~

最初は皮膚科でもらった塗り薬(ステロイド)も効果あるんだけど、徐々に効果がなくなるから「皮膚科では根本的に解決しない。」って、皆さん思うんです。

だから、アトピーに「ひまし油」を試している人たちは、脱ステ(脱ステロイド)をしています。

結論

アトピー性皮膚炎に「ひまし油」が効果があるのか調べた結果

  1. 「ひまし油」は保湿効果がある植物性の油。
    ※植物性から作る天然の油なので、肌に合う人、合わない人がいる。

  2. 「ひまし油」の抗菌効果や抗炎症作用はあっても優しい。
    ※表皮ブドウ球菌のためには良いかもしれない!

  3. 「ひまし油」のデトックス効果は証明されていない。
    ※温熱パックは内臓を温めるので、体調の悪い人に良さそう。

  4. アトピー肌にひまし油を塗って効果があった人は、ひまし油を塗る以外にも食事療法などをやっていた。
    ※食費療法、生活改善、脱ステロイドなど。

これらのことから

ひまし油が肌に合えば、アトピーに効果がありそう。
※ただし食事制限など生活改善も並行してやるべき。

肌に合うかどうかわからないので、試してみるなら、ほんの少量入ったものを買うと良いですね。

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