2005年から2010年の間に販売された悠香の石鹸「茶のしずく」。
真矢みきさん出演の「あきらめないで!」というCMも魅力的でしたが、小麦アレルギーを引き起こして集団訴訟されたことで更に注目を集めました。
そして未だにアレルギー症状に苦しむ人がいるというので、改めて、「茶のしずく」石けんの何がアレルギーの原因になったのか、現在、「茶のしずく」石けんはどうなったのでしょうか。
もくじ
【茶のしずく石けん】でアレルギーの原因になったものとは
株式会社悠香(ゆうか)が販売していた「茶のしずく」という石けん。
お茶のようなきれいな緑色でしたね。
もちろん、「茶のしずく」のきれいな緑色は、お茶の色ではなく
黄色い顔料:黄酸化Feと群青を入れてつけた色ですが。
この「茶のしずく」という石けんの特徴の一つが、”モチモチ泡でお肌を優しく洗う”というもの。
普通の石鹸ではありえない”モチモチ泡”を作っていたのが
石けんに配合されていた加水分解コムギです。
この加水分解コムギがアレルギーの原因になった理由は…
加水分解コムギがアレルギーの原因になった理由
加水分解コムギとは、小麦タンパクを加水分解して得られるもので、保湿剤や増粘剤として使えます。
以前から食品や石けん、シャンプーなどに問題なく使われてきた成分の加水分解コムギですが、石けん「茶のしずく」は違いました。
他の商品ではアレルギー症状が起きないのに、石けん「茶のしずく」だけアレルギー症状がでた理由は、加水分解コムギの大きさです。
石けん「茶のしずく」の泡を、モッチモチにして、お客さんを驚かせたい!と思ったんでしょうか。
通常より50倍以上大きな加水分解コムギを使っていたのです。
ちょっとしたバイ菌並みの大きさです。
普通の状態のお肌に加水分解コムギを塗っても、お肌の中まで入ってしまうことはありませんが、石けんで洗顔している間は肌のバリアは弱くなっています。
更に顔には鼻の穴、目など外からのものが入って来やすい粘膜部分がありますよね。
バリアが弱くなった状態の肌&粘膜に、毎日毎日加水分解コムギを塗り込むので、身体としては
「バイ菌入ってきたー!攻撃だー!」
となって、アレルギー症状を引き起こしていたと考えられています。
スポンサーリンク
【茶のしずく石けん】機能そのままで成分変更?
「茶のしずく」でアレルギーが!とニュースになって、自主回収して、裁判にもなった「茶のしずく」ですが、現在も販売されています。
- モチモチ泡で肌に優しい洗顔。
- 茶カテキンで美肌
- たくさんの天然成分配合
- 2度洗いすればクレンジング要らず
愛用しているお客様からの、喜びの声が沢山届いているようです。
成分をチェックしましたが、加水分解コムギは含まれていません。
さすがに入れないよね。うんうん。
スポンサーリンク
【茶のしずく石けん】現在の商品にアレルギーの心配はある?
現在の悠香の石けん「茶のしずく」の成分表示はこちら⇩
- グリチルリチン酸2K
- 石けん用素地
- 茶エキス-1
- オウゴンエキス
- カモミラエキス-1
- アロエエキス-2
- 黒砂糖
- ユキノシタエキス
- ホホバ油
- シア脂
- ベントナイト
- グリセリン
- ファンゴ
- ヒドロキシエタンジホスホン酸4Na
- フェノキシエタノール
- 黄酸化Fe
- 群青
- 香料
- BG
”モチモチ泡”を作っているのは、ベントナイトですね。
ベントナイトはタンパク質ではなくて、粘土です。
工業用、化粧品、食品などに使われていて
- 増粘効果
- 吸水効果
- 粘着効果
があります。
スカルプシャンプーにも使われていて、現在問題にはなっていないので、現在の石けん「茶のしずく」は大丈夫っぽいですね。
茶のしずく石鹸の裁判の結果
かつて茶のしずく石鹸を使って、アレルギー被害に遭った患者の方々が
全国の裁判所(28ヶ所)で集団訴訟を起こしました。
裁判の結果は…
2018年7月:【福岡地裁】被害者側の勝訴
2019年3月:【大阪地裁】被害者側の勝訴
となりました。
ただ賠償金が被害者1人につき、約120万~250万円と、少ないのです。
企業側にとっては、合計4200万円ほどの出費となりました。
被害者側は、控訴すると発表されているので
金額が少なくて納得できなかったってことでしょうね・・・
茶のしずく石鹸で、呼吸困難になった人もいたというので
命の危険を感じたでしょうし、250万円って言われたら、そりゃあ納得できないかと思います!
さいごに
茶のしずく石けんの事件で
アレルギーって、口や鼻から入ってくるだけじゃないんだな〜って
初めて知った人も多かったでしょうし
改めて、アレルギーって
痒くなるだけじゃない、意外と怖い病気なんだってわかりましたよね。
主婦でも、手荒れした手の皮膚から、食物アレルギーが始まる場合もあるあるし
皮膚を健康に保つって、シワ予防以上に重要だと感じました。
よし、顔の保湿をしっかりやって
ハンドクリームを持ち歩こう!